どうも。投資家スケーターです。
前回、前々回に引き続き、今回も「水平線」について学んで行きます。
水平線の重要性を知って、引き方を知った。
(参照⇒【チャートにラインを引く ~水平線の「引き方」と「目的」~】)
水平線には、「支持線」と「抵抗線」としての顔があることを知り、
その時々によって、市場参加者に期待される働きが違うことも知った。
(参照⇒【ラインには2つの顔がある ~支持線と抵抗線~】)
となれば、
お次は、その”使い方”を知りましょう。
今回は、「水平線の使い方」をまじめに解説していきたいと思います。
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水平線を使う際の注意点
水平線の詳しい使い方を学ぶその前に、
水平線を使う際の注意点をお伝えしたいと思います。
今からお伝えする部分を知って、これを意識しているのと、していないのでは、
それが、トレード結果に雲泥の差となって現れてしまうことが必至なので、
新しい電化製品を使う時はもちろん、プラモデルを作る時なんかでも、
「おれは説明書なんか読まないぜ!」
というワイルドなポリシーをお持ちの方も、
今回だけは、どうかしっかりと読んで頂ければと思います。
では、いきます。
引いたラインでぴったりレートは止まらない
いきなりまさかの事実をお伝えすることになってしまうので、
大変恐縮ではあるのですが、
引いたライン上でレートがピタリと止まり、反転する
なんてことは、ほぼ無い、と思っておいて下さい。
そもそも水平線というのは、前々回もお伝えした通り、
「相場参加者が強く意識するであろう場所」に引くわけです。
そこに「目には見えない”意識の壁”」が存在するであろうから、
じゃあその場所に”目印”として水平線を引いておきましょうよ、
というものなんです。
そして、その”目印”をつける基準も、
これまた、人それぞれバラバラなんですね。
ラインを引く場所は、
「高値」「安値」
この4つだとお伝えしましたが、これは間違いないです。
が、
これすらも、ただ単に
「高値」と「安値」に引く
としている人も大勢いますし、
一番深刻な問題が、
「実体に引くか?ヒゲの先端に引くか?」
という部分。
これによっては、ラインを引く場所が大きく変わってきます。
私は、ラインはローソク足の実体に引いてますし、
ラインをヒゲで抜けて、またラインの内側に戻ってきているようなものは、
「抜けていない」
と判断していますが、
この部分も、どれが正解で、なにが不正解なのか?
なんてものは厳密に言ったら”存在しない”と思ってます。
しかしながら、
こんなことを悶々と考えていてはキリがありませんし、
そんな迷いがある状態では、
実際のトレードに「水平線」という最強のツールを生かすことが出来なくなってしまいます。
なので、
「水平線は単なる”目印”であって、
本当に”硬い壁”があるわけではない」
ということを重々承知すること。
ライン上でレートがぴったり止まる、なんてあり得ないし、
水平線の手前でレートが反転していってしまうかもしれませんし、
一旦抜けたと見せかけて、びよ~~~ん!とレートが跳ね返ってくるかもしれません。
このような動きになった時に、
「あれ?おかしいな・・・。ラインの引く場所、間違ってるのかな?」
なんて、いちいち思ってたら、一生ラインなんか引けません。
ラインの引く場所を疑う前に、
「そういうこともあるよね。」
という、優しい受容の心を持ってして、水平線のことを見てあげて下さい。
相場に”キッチリ”は求めない。
この姿勢が、相場に振り回されないためにはとても重要です。
ラインを引く基準は、
「高値」「安値」
「意識される押し安値」「意識される戻り高値」
それぞれのローソク足の実体に引く。
これで十分なのです。
(その他、ラインの強弱の判断の仕方など、
細かいポイントなどは、メルマガ講座の方でお伝えしています。)
水平線の使い方
はい。この注意点を踏まえて、水平線の使い方を解説していきたいと思います。
水平線を使う時に、見ていくべきポイントは3つです。
①ドンパチが起こることを想定する
あなたがラインを引いた場所というのは、
「売り派」と「買い派」の思惑がぶつかり合う戦場の最前線。
そこをレートが上抜いたらなら「買い派」が一気に勢いづくし、
そこでレートが下に跳ね返されたなら、今度は「売り派」が息を吹き返す、
そんな、とても”きわどい場所”に、目印として水平線を引いているはずです。
なので、
そんな場所にレートが近づいて来たとなれば、
「あ、ドンパチはじまるな、これは。」
ということを、まずは素直に想定することにしましょう。
そのドンパチの結果次第で、
あなたは「買い派」か「売り派」のどちらに加勢するのかを決めればいいわけです。
なので、
「ドンパチの結果がどうなったら、自分はどうするのか?」
この時点では、これを考えることに全力を注ぎましょう。
そのラインを起点にして、考えられる今後のシナリオを立てる。
・・・間違っても、
「きっと、レジスタンスで反発するだろ!売り!!」
とやって、レジスタンスのチョイ上に損切り注文をセットして、
祈る。
なんてことはやらないで下さいね。笑
②結果を見定める
「その水平線上、または付近で、レートがどのような動きをするのか?」
これを、じーーーーーっくりと見定めましょう。
その上で、さっき想定しておいた
「こうなったら、こうする」
というシナリオに合致するような展開が見られれば、攻め入ったらよしです。
そして、
+αで、長期足の環境を十分に考慮すること
これはどういうことかと言うと、
例えば、
長期足がレンジの環境で、
現在レートが、レンジの上限にあたるレジスタンスまで到達しましたよー、という状況だとする。
となれば、
環境的にはそのレジスタンスで
レートが反発するシナリオの方が、断然考えやすいですよね。
だったら、
「レジスタンスからの反発しか狙わない」
ということを事前に決めておき、それ以外は様子見。
仮に上抜けたとすれば、
「買い」を狙うのは、そのレジスタンスがサポートとして働くのを確認してから、
なんて戦略を立てて、その通りの動きになるのを待つ。
つまり、①があってこそ、②に繋がるというわけです。
事前になにも想定せずに、ライン上の動きだけ見定めようとしても、
きっと激しい値動きに釣られて、ひどい目に遭わされます。
③戻ってきたところを捕まえる
さっきの例で、結局レジスタンスをレートが上抜きましたよー、と。
そうなれば、
「お!遂にブレイクしたか!?」
となり、待ってましたと言わんばかりに、「買い」で入ってくる人も多いでしょう。
この長期のレンジが、
ダウントレンドの底値圏で起こっていたものとしましょうか。
だとすれば、余計に、
「長かった冬もこれでおしまいだ!買いぃぃぃぃ!」
と、レジサポ転換の確認や「目線」なんかお構いなしに、やってくる人も多いんじゃないでしょうか。
で、
そんな勢い付いて「買い」をぶち込んできた人たちをしり目に、
レートはずるずると下落、またレジスタンスの内側に潜って来たと、
となれば、さっきの人たちは
「だ、ダマされた!!」
と、今となっては完全にヒゲになってしまってる部分で建ててしまっている
自分の「買いポジション」を一斉に決済してきますよね。
それを冷静に静観していた人は、ニヤリです。
長期足でダウントレンド環境下でのレンジという状況、
+
レンジ上限のレジスタンスで、上ヒゲを付けたローソク足が発生・・・
「どー見ても、売り。」
じゃないですかね?
ラインブレイクのダマシからの、既存の方向へ流れが継続するパターン、
これが一番強烈に相場が動きます。
なので、
この③のパターンが発見できれば、かなり美味しいわけですね( *´艸`)
ま、やられる側になってたら悪夢ですが。
以上の3つが、水平線の基本の使い方になります。
①ドンパチが起こることを想定する
②結果を見定める
③戻ってきたところを捕まえる
この3つに+αで、その時の環境の優位性を加味する
ということになります。
長・短の流れが揃った時が狙い目
水平線までレートが来たからって、
単純に、その水平線の内側に向かってエントリーすればいいってわけでもないし、
水平線をブレイクしたらって、
その方向へ勢いよくエントリーすればいいってわけでもない、
ということはご理解いただけましたでしょうか?
物は使いようです。
トレードで勝つためには、
水平線だけでもいけないし、ダウ理論の「目線」だけでもいけないし、
長期足の環境認識だけや、神懸かったエントリータイミングだけでもいけないというとこです。
水平線の使い方で言えば、
その水平線を引いた場所で、
「レートが止まる」、「反発する」、「ブレイクが起きてぐーーんと伸びる」
この3パターンが起こるわけじゃないですか。
これを、今まで学んできた「1章 トレード戦略」の概念と、
すべて合わせて考えてこそ、その本当の力が発揮されます。
特にカギになってくるのが、
「長期足の環境」
です。
これと短期の流れが揃った時が一番狙い目なんですね。
そして、
その長・短の流れが揃う”最前線”が
「水平線」で反発したところであったり、
「水平線」を強くぶち抜いてきたところであったりするわけです。
水平線は、
自分本位で使うのではなく、
相場に寄り添った使い方をしてこそ、その力が発揮されるものなのです。
ライン際でのより実戦的な戦い方を学ぶ
⇒レジサポ転換によるエントリーの成功率を劇的に向上させる「フラクタル構造」の考え方
拝読しました。
拝読しました。まだまだ!