どうも。投資家スケーターです。
あなたは、「損切り」という言葉を聞いたことがありますか?
なんか、いやーな響きですよね。
名前に「損」って入っちゃってますから。
できればお世話になりたくないな~って感じがすごくします。
がしかし、
残念ながら我々トレーダーはこの「損切り」とは切っても切れない縁で結ばれています。
今回はこの「損切り」という言葉の意味から、
「損切り」との上手な付き合い方までを学んでいきたいと思います。
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損切りとは?
まず、「損切り」という用語の意味から考えていきましょう。
「損切り」とは、「保有中のポジションを損失が出ている状態で決済する」、
「そのトレードを損失で終える」という意味のトレード用語です。
「保有中のポジションを利益が出ている状態で決済する」ことは、「利益確定=利確」といいますが、
損切りのことは「損確」とは言わず、「損切り」というんですね。
そして、何故、わざわざ「損」が出ている状態のポジションを決済するか?というと、
それは、「それ以上の損失を未然に防ぐため」
ということなんですが、実はそれだけではありません。
これまでもう何回も言って来てますが、”FXは不確実性の世界”です。
その先はどうなるかは誰もわからないんです。
しかしながら、
テクニカル的観点から「ここを値が超えてきたらもっと下落する可能性が高いポイント」というものがあったり、
ファンダメンタルズ的に「短期的には売られていく可能性が高い」などの見通しが立つときがあります。
そういった時に、
「でもどうなるかわからないから、値が戻るまで耐えよう。」
というのが”一般的な人”の考えですが、
”投資家”は
「どうなるかわからないけど、一旦逃げておこう。」
と考えます。
何故かというと、
それは、目先の損をとっとと手放して損失を小さく抑えるのはもちろん、
一旦ポジションを手放し、思考をクリアにして、来たる次のチャンスに備えるためでもあります。
仮に、「損切り」をせず、ひたすらお祈りして値が戻るのを待つとしましょうか。
そして、祈りが通じてか、奇跡的に1週間かけて値が戻ってきたと。
ここであなたは「助かったー!無傷で済んだ~!」と思いますか?
”投資家”はそうは思いません。
たとえそのポジションで損失が出なかったとしても、
「甚大な損失を受けた」と、”投資家”は思います。
なぜでしょうか?
まず、
お祈りして値が戻るまで待っていた”その間の時間”を失っています。
そして、そのポジションに早く見切りをつけていれば、
次にチャンスが来た時に機動的に次の手を打つことができ、
本来ならばその”お祈りしていた期間”で、多くの利益を得られたかもしれません。
その機会を失っています。
以上の理由から、”投資家”はこのようなことになれば、
「1週間ものあいだ甚大な”時間的損失”と”機会損失”を被った」
と考えます。
つまり「損切り」とは、単に”大きな損失を未然に防ぐ”というだけではなく、
「時間的ロスを防ぎ、チャンスを次に繋げる」という行為になるのです。
「損切り」は未来への先行投資です。
決して、単なる「負け」なんかじゃありません。
こう考えると、
「名前のわりにはなかなかいいやつじゃないか!」
と思えてきませんか?^^
いちばん”アカン”やつ
そして、
その対極にある、私たち投資家が一番やってはならない最悪の行為が
「塩漬け」というものです。
これは、さっきの「お祈りしながら保有し続けていた損失が出ているポジション」が、
祈りもむなしく全然戻ってこなかったパターンになります。
そして、
もう絶対受け入れられない金額の損失になってしまっているそのポジションに対して、やけくそで無視を決め込む行為です。
こうなることだけは、何としてでも避けなければなりません。
そうなる前に、必ずどこかでそのポジションを切ってください。
万が一、あなたがすでに大富豪で、
そのポジションの損失がいくら膨らもうとロスカットにならいくらいの体力があり、
その豊富な資金を使って新たなポジションを建ててトレードを再開出来るのであれば、
ずーっと塩漬けにしておいて、値が戻るまで気長に待っていればいいでしょう。
それが何年後になるかはわからないし、
そもそも一生戻ってこないかもしれませんが・・・。
ただ、おそらくあなたの資金には限界があるはずです。
そのまま損失が膨らみ続ければ、いつかはロスカットされて強制的に損失を確定させられますし、
「塩漬け」しているあいだは、その分の証拠金がホールドされ、
何もすることができません。
つまり、その間はどんなにチャンスが来ようが、
新たなポジションが持てずに、機会逃しまくり。
その地獄ポジションの損失額ばかりが気になって、
もう何をしていても落ち着かない。
もうまともに夜も落ち着いて眠れず、精神的ダメージも受けまくりで、
一体なんの為にトレードしてるのか全く不明の状態に陥ります。
このブログを読んでくれているあなたは、
きっとそんなことにはなっていないとは思いますが、
もしなっているならば、今すぐに一旦そのポジションを切ってください。
その上でなお「塩漬け」にしておきたいなら、
またすぐ同じ方向にポジションを取ればいいです。
そのまま持ち続けるのと同じことですから。
・・・て言っててなんかやるせなくなってきたので、「損切り」に話を戻します。
「損切り」との上手な付き合い方
というわけで、
「損切り」は本質的には全然負けじゃないです。
かといって、
持つポジション持つポジション、ほぼ全部損切りになってるのに
「おっしゃー!おれは先行投資しまくってるぜー!」
っていうのもちょっと違いますよ^^;
そこで、「なぜそのトレードが損切りになったか?」をしっかり考えて、
次に生かそうとしなければ、その「損切り」は「先行投資」とはなりません。
そして、不思議な事に「損切り」というものは、
避けようとすればするほど、
ストーカーのようにあなたの後ろにピッタリとくっついてきます。
困ったことに、そういう性格なんですね。
この「損切りさん」というお方は。
そんな、「実は甘えんぼの損切りさんのストーキング」を、
どうやってかわすのか?
どうやったら自分から離れて行くのか?
というと、
それは・・・
損切りさんがその姿を見せるたびに、
”感謝の意”を伝えてあげてください。
心の中では、
「ぐは!また来たか!」と思っていても、
最初は無理矢理でもいいので、
「危ないところを守ってくれてありがとう^^」
と伝えてやって下さい。
一度、受け入れてやって下さい。
そうすれば損切りさんも、今まではあんなに”甘えんぼさん”だったのに、
「あぁ、またピンチの時はいつでも呼びな」
と、いきなりクールに去っていくことでしょう。
そしてこれを繰り返せば、
次第に、損切りさんはあなたの前にはあまり姿を見せなくなるでしょう。
これが、「損切り」というものの本当の意味と、
あまり語られることのない”上手な付き合い方”です。
初心者のうちは、どうしてもこの「損切り」というものは好きになれないものです。
でも、トレードに慣れてくると、損切りなるのが当たり前のことだ思えるようになって来ます。
さすがに「好き」にはなれませんが、別に「嫌いでもない」という感じ。
「よっ!今日もご苦労様~」ぐらいのノリになってきます。
あなたもそのぐらいの感じで「損切りさん」と接してあげてください^^
どうか、憎まないでやってくださいね、実はイイやつなんで。