どうも。投資家スケーターです。
「”煮詰まった疑問”を解決すれば、それは”新しい視点”になるシリーズ」第3弾です。
今回も読者さんから寄せられた疑問にペロリとお答えしていきたいと思います!
今回はタイトルにもあるように、「ラインの引き方」についての疑問です。
ライン(水平線)。
これは私たちがチャート分析を行う上では、”なくてはならない存在”です。
「なくてはならない度」で言えば、
トイレの”トイレットペーパー”、
イオンなどの大型スーパーにある”キティーちゃんやアンパンマンとかのキャラクターお買い物カート”、
絶ッッ対に遅刻できないような大事な用事がある朝に”ケータイの目覚ましにセットするスヌーズ機能”、
もしくは、
”「明日は大事な用事があるから絶対に朝7時に起こしてね!」とお願いすれば、
「あんた!もう時間よ!!」
と、その用事の重要度を勝手に想像して、6時半くらいにフライング気味で起こしてくるお母さん”くらい、
その「なくてはならない度」は高いです。
今回は、読者Aさんから頂いた「疑問」を元に、
「ラインを引く場所の意味」と「ローソク足のヒゲ」いうものについて深~く考えてゆくことで、
あなたの中に「新しい視点」を開かせたいと思います。
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今回の「新しい視点のタネ」はこちら
さー、今回もさっそく本題に入って行きますよ~!
まずは今回考えて行く「疑問」を見ていきましょう。
~質問はここから~
(今回は、頂いたメールから質問の部分だけを抜粋しています。)
ラインについて質問があります。
Brexit や 米大統領選 など 世界中が注目するような出来事があると
かなり大きく上下に値が振れますが
そういった場合はヒゲでラインを引けばいいですか?
~質問ここまで~
はい。とても直球な疑問ですね。
ご質問を下さったAさん、ありがとうございました^^
なるほど確かに、これは「ラインの引き方」を学んだ誰もが思う疑問なのではないでしょうか?
私はブログやメルマガの方で、
ラインというものは、人それぞれの判断で引くものなので、
「どこに引くのが正解」
とかいう明確なものは”存在し得ない”という前提の上で、
「ラインはローソク足の実体に引くのが良い」としております。
なので、厳密に言えば今回の質問に対しても、
「正解なんてないので、どこに引いてもOKです」
という事にはなってしまうとは思うのですが、
そんなこと言ってても何も始まらないわけです。
ですので、まずは「ラインを引く意味」というものを、もう一度1から考え直してみたいと思います。
ラインはどんなところに引くんだったっけ?
まずはステップ1。
ラインはどんなところに引くのでしたでしょうか?
ちょっと考えてみて下さい^^
さて、どうでしょうか?
あなたなりの答えは浮かんで来たでしょうか?
はい。
では正解発表です。
「ラインは、相場参加者が強く意識するであろう価格に引く」
ということでしたね^^
なぜなら、
”相場参加者が強く意識する価格”にレートが到達すれば、
そこでレートがカクッと反転したり、
そこを抜ければグーンと値が一気に伸びる可能性が高い、と考えることが出来るからです。
つまり、
”相場参加者たちが作り出した「見えない意識の壁」”、
これが存在する場所に私たちはラインを引きたいわけです。
「見えない意識の壁」がある場所にラインを引くからこそ、
そのラインがそこまで来たレートを跳ね返すような働きをしたり、
そのラインを抜ければもうそこまで来た流れを止めるものが何も無くなり、レートが一気に走る、なんて現象が起きるのです。
で、
その「見えない意識の壁」が存在する可能性が高い場所が、
高値、安値、
意識される押し安値、意識される戻り高値、
この4点であるということを、私はブログの方でお伝えしています。
(詳しくはこちらをご参照ください⇒チャートにラインを引く ~水平線の「引き方」と「目的」~)
そして、これにプラスで、
ラインには「強弱」というものがあるよ、と。
「強いライン」は、レートを跳ね返す力も相当強いし、
逆にそこを抜ければ、一気にレートが走る可能性が高いと考えることが出来て、
「弱いライン」は、一旦そこでレートが止められる可能性はあるが、余裕で抜かれていく可能性も全然あるよと。
そして、もしレートがそのラインを抜いたとしても、
その後はレートが一気に走るなんてことはあまりないのではないか、と考えることが出来ます。
(「ラインの強弱」を見分ける方法はメルマガ講座の方でみっちりとお伝えしていますので、
気になる方はメルマガ講座にご登録くださいませ⇒実践型メルマガ講座「0からのススメ」)
とにかく、
「ラインは”相場参加者が強く意識するであろう場所”に引く」のです。
ローソク足のヒゲの意味を考える
ステップ2。
お次は、ローソク足のヒゲって一体何なんだろう?と言うところを考えて行きましょう。
またまたシンキングタイムですー。
ローソク足のヒゲって一体何なのでしょうか?
「ヒゲが出た」ということが示唆する意味とは一体なんなのか?
さー、どうでしょうか?
・・・・。
はい。
では、正解を発表します。
ローソク足のヒゲが示唆している意味と言うのは、
「そのヒゲになった部分には、強い圧力がかかった」
ということなのです。
このことを図で考えてみましょう。
例えばこんなローソク足の動きがあったとします。
この4本のローソク足は、1本のローソク足が出来上がるまでの過程だと思って下さい。
① 言うまでもなく「生まれたて」の状態です。
② そこから少し時間が経ち、上からの圧力を受けて、ローソク足は陰線となりました。
③ で、上からの圧力の勢いはとどまることを知らず、ローソク足はさらに長い陰線となります。
④ ところがどっこい!突然の下からの買いの反撃により、ローソク足は長い下ヒゲを付けて確定しました。
というのが、図のローソク足が示唆する事実です。
ここからわかることは、
・上からの売り圧力が、下からの買い圧力より強いという事
・ヒゲになった部分には、強い買い勢力が潜んでいるという事
と、この2点です。
そして、今回の質問に直結する部分は、
・ヒゲになった部分には、強い買い勢力が潜んでいるという事
ここです。
ここでは下ヒゲなので、「強い買い勢力」と言ってますが、
上ヒゲの場合は「強い売り勢力」となります。
つまりは、ヒゲになったということは、その部分に「強い反対勢力の存在があった」ということと捉えて下さい。
ここでまたちょっと考える。
「強い反対勢力が猛威を振るってきた”拠点”はどこか?」ということを考えて下さい。
そのレートをキッカケに反対勢力がわっと出てきたよ、と考えることが出来る場所はどこか?
それは、
「ヒゲの先端」です。
ヒゲの先端は、反対勢力のベースキャンプ。
そこまで順調に伸びていたローソク足が、突然すごい勢いで戻されたということは、そうも考えることも出来るわけです。
ヒゲにはこういった背景もあることを、くれぐれもお忘れなく。
ヒゲ=反対勢力が潜んでいる地帯
ヒゲの先端=反対勢力のベースキャンプ、です。
となればですよ。
「ヒゲが付いているローソク足の実体にラインを引く」ということは、
「反対勢力が潜んでいる場所への”入り口”にラインを引いている」と考えることが出来ます。
なので、そこから先にレートが進むには、それ相応のパワー(勢い)が必要であると考えることが出来るし、
最終的には、ヒゲの先端で最終決戦が待っているとも考えることが出来るのです。
であれば、とりあえず「入口」は無視して、ベースキャンプのある場所にだけラインを引くのも全然アリなわけです。
というようにですね。
ヒゲと実体、これらが持つ意味というものを考えて、
その引いたラインはどのような意味を持ったラインなのか?ということを自分の中で分かっていれば、
どこにラインを引いておいても問題はないということです。
ですが、
ローソク足は1本でチャートに存在しているわけではないのです。
チャートには必ず、複数のローソク足が並んでいます。
これも併せて考えて行かなければなりません。
これを考えることで、ぼんやりしていた「1本のローソク足が示唆する意味」というものが、
それぞれのローソク足が示唆する複数の事実を合わせて考えることで、ハッキリと見えてくるという現象が起こります。
これを利用すれば、今の場合で言えば「ヒゲか実体か、どっちにラインを引くべきなのか」ということが明確になってくるし、
より強い根拠をもって「ここラインを引いておこう」という判断を付けることが出来るようになります。
「3人集まれば文殊の知恵」じゃないですが、
ローソク足が三本集まれば、その局面が持つ意味を語りだすわけです。
実際にBrexitの時のチャートを見てみよう
最後に、ステップ3です。
ここまで考えてきたことを踏まえて、実際にBrexitがあった時のチャートを見てみましょう。
今回使うチャートはポンド/ドルのチャートにしたいと思います。
(深い意味は特になし。ポンド絡みであればなんでもOK)
というわけで、まずは日足から。
(チャートはクリックすると実寸大で表示できます)
やー、いつ見てもとてつもない大暴落ですねー。
Brexitは金曜日に起こって、次の週の月曜日は大きな窓を開けて始まったようですね。
はい。ここで「ラインはどこに引けばいいの?」ってことですよね。
というわけで、「この場合、私ならどこにラインを引くのか?」ということを示していきたいと思います。
私なら・・・
Brexitがあった足の、ヒゲと実体の両方にラインを引きます。
ポイントは「相場参加者が強く意識するであろう場所」と言う部分です。
普段は「ヒゲと実体の両方にラインを引く」なんてことはしませんが、
この場合はもう両方に引くべき、というか、両方に引く以外選択肢はないと思います。
その心はというと、
今回の超大陰線は、もう歴史的なモノなわけです。言ってしまえば、教科書に載っちゃうレベルの大事件。
そんな歴史的な大暴落を止めたヒゲの先端。
そんなところには絶対にラインを引いておくべきでしょう。
リアルタイムでこれが起こっていることを想像して下さい。
とてつもない勢いで下落しています。
もう一見すると、
「このまま奈落の底まで落ちていくのではないか・・・・」
という事さえ思わせるほどの大暴落。
そんな大暴落を食い止めた場所。
反対勢力のベースキャンプ・・・・というか、
もう、要塞クラスの施設がそこには存在すると言ってしまってもいいのかなと。
そして、
そんな価格を相場参加者たちが無視しますか?というお話です。
意識するに決まってますよね^^
一体何がありそこで暴落が止まったのかは知りませんが、
そこで暴落が止まったことによって、その価格は大きな意味を持つことになります。
「Brexitの暴落を止めた価格」
そんな名誉ある称号が、1.32227には与えられるわけです。
なので、そこにはラインを引いておくべし。
次に、私は実体にもラインを引きました。
これも今言った理由とほぼほぼ同じ理由で引いています。
「Brexitの日の終値」
そんな栄えある称号が、1.36663に与えられたわけです。
だからこそ、そこは「意識されて然るべき場所」になると言ってもいいでしょう。
なので、ラインを引いておくべし。
というように考えれば、
大統領選でめちゃくちゃ動いた”あの日”のローソク足の、どこにラインを引けばいいのか?
ということも分かってくるのではないかと。
大事なのは、「ラインをヒゲに引くか?実体に引くか?」ということよりも、
「ヒゲに引いたラインはどういう意味を持つのか?」
「実体に引いたラインはどういう意味を持つのか?」
ということを考えて、
「それに対して相場参加者はどのような反応をしてくるだろうか?」
と考えることです。
これを自分でよくよく考えるようにしなければ、
1分1秒単位で移ろいゆく相場というものに、「効くライン」というものを引く事は出来ません。
相場にはなにかひとつのテンプレートを当てはめて解決できる問題は少ないのです。
まずは、その時の相場から”判断の材料”となるものをかき集める。
次にそれが、それぞれに私たちに語り掛けてくる”事実”を読み解く。
最後に、それらを合わせて考えて、
”その時の相場はどのようなストーリーを描いてゆくのか?”ということを見立てていくのです。
これが、「ラインを引く」と言うことひとつにしても同じことなのですね。
この視点を持って、自分なりの根拠を持ってチャート上にラインを引きまくって頂ければ、
そう遠くない未来、サッとチャート上に「効くライン」を引く事が出来るようになります。
その事柄が指し示す「意味」、
それを合わせて考えた時に見えてくる「少し先の未来」、
これを私たちは見出さなければいけない。
そのカギは、「他の相場参加者はどう思うか?」と言うところが握っている、という事なのです。
というわけで、
今回も、この記事の中に、あなたにとっての視点が生まれるキッカケがあれば幸いです。
良いお年を~。
次へ⇒FXで稼げる道筋、やり方が存在するのならばなぜ100人中、100人がその情報を手にして稼ぐことが出来ないのでしょうか?
投資家スケーター様
はじめまして。
先日、メルマガ登録させていただいた者です。
ブログ内容を拝見し、すごく勉強になります。
私はFX歴3年(1年目にぼろ負け、2年目あきらめ退場。3年目デモ開始で再開するも勝てず)です。
コロナの影響で時間がありすぎてFXの再勉強を始めました(お金はありませんが…)。
最近、水平線を引くことの重要さを認識したのですが、この記事にあるように
ヒゲ先端に引くのがいいのか実体に引くのがいいのか悩んでいました。
すごく分かりやすい内容で理解できました。
複数のローソク足を見て皆が意識するであろう所に引けるよう頑張ります。
また何度も反発するラインでエントリーすることが大事ですね。
自分が引いていたラインが簡単に突破されることが多かったので、
参考にさせていただきます。
無料で学習できること本当に助かります。
これからも宜しくお願いいたします。