いつのまにやら、背水の陣

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ポジションを取る時は、誰だって、少なからず「希望」を抱いているものです。

 

まさか、端から負ける気でポジションを取るなんて人は、誰一人としていないでしょう。

 

そして、その「一度抱いた希望」を簡単に捨てられる人もまた、誰一人としていないのです。

 

ましてや、待ちに待った鉄板エントリーポイントで相場に入ったにも関わらず、

思いもよらぬスピードで逆行されて、みるみるうちに含み損が大きくなっていったとしたら・・・。

 


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初めは小さな損のはずだった・・・

とある、アップトレンドでのお話です。

 

相場は日足、4時間足ともに、とてもキレイなアップトレンドを描いています。

 

そして只今、調整下落の真っ最中。

そろそろレートは、前回高値を付け、その後ブレイクされた重要なラインに差し掛かろうとしていました。

 

いつの間にやら

 

 

彼「このラインの付近で反転するのではなかろうか?
短期足で、反転の兆しが見えれば、十分買っていけるポイントだな・・・。」

 

 

彼は、得意の5分足に切り替えて、エントリーのタイミングを待ちます。

 

 

彼「・・・。」

 

 

いつの間にやら2

 

 

彼「・・・・。」

 

 

彼「・・・・・・・・・・。」

 

 

 

 

 

彼「きたこれ!!エントリーィィィ!!」

 

彼「損切りラインはとりあえず、
直近高値の起点になってる、意識される押し安値ラインの下!」

 

彼「ここを割ってきたら手動で損切るぜ!」

 

 

 

 

 

 

彼「ゴクリ・・・。」

 

 

彼「!?」

 

 

 

 

彼「は、ははは。想定内、想定内。(逆指値を入れておかなくて助かった・・・。)」

 

彼「俺としたことが、損切りラインを浅く見積もり過ぎてたようだな・・・。
だが、長期の流れは上だから、まだ望みはある!!」

 

彼「(心の)損切りラインを変更だっ!!」

 

 

 

 

 

 

 彼「ここまでは、さすがに来るまい・・・!!」

 

 

 

 

 

彼 「よ、よし、さっき切らなくて正解だったようだな・・・。」

 

 

彼「ここから、反撃だぁぁぁ!!!!!」

 

 

 

 

 

 彼「な、なにぃぃい!!」

 

 

彼「なんなんだ、さっきから・・・。往生際の悪い!
さっさと反転しなさいよ!長期足はどー見ても上でしょーよ!!」

 

 

彼「ハッ!もしや・・・使う時間足を間違えたのか?」

 

 

彼「よ、よし、時間軸を15分足に切り替えてみよう・・・。」

 

 

 

 

 

 

彼「ふっ。俺としたことが・・・。」

 

 

彼「いつの間にか熱くなって、視野が少し狭くなっていたようだな・・・。」

 

 

彼「ここがホントの最終撤退ポイントだっっっ!!!」

 

 

 

 

 

 

 「くっ!(もう予想以上に、含み損が大きくなっている・・・。)」

 

 

彼「ぬぅぅ!(た、頼む!!いい加減上昇してくれ・・・!!)」

 

 

 

 

 

彼「なにぃぃぃ!?(マズい!もう損失が総資産の30%を超えている!)」

 

 

彼「な、なぜだ?大枠の環境はアップトレンドなハズなのに・・・。」

 

 

彼「もう、無理なのか?今さらここで諦めるのか?

 

 

彼「いや!こんな損失は断じて受け入れん!!
4時間、日足の大きな流れは確実に上なんだ!!」

 

 

 

彼「くそ!!こうなりゃ4時間足でそのまま狙ってやる!!!!」

 

 

 

 

 

 

 最初は、小さな損で済んでいたはずだった・・・。

 

早々に、仕切り直せばよかった。

 

少しの勇気を持って、潔く、自分の間違えを認めていればこんなことにはならずに済んだのに・・・・。

 

損失は、もう、とうの昔に、彼が許容できる額を超えている。

 

この後、もしも4時間足で決めた損切りラインにレートが到達してしまったならば、
果たして彼は、素直に損切りの決済注文を出すことが出来るだろうか?

 

きっと、できないだろう。

 

彼にそれが出来るのであれば、もうとっくの前にポジションを投げていたはずである。

 

ここまでずるずると含み損を抱えてきてしまった彼に「残された手段」はたった一つ。

 

 

それは、

 

 

「祈る」

 

 

全身全霊を込めて、「祈る」

 

 

 

そう。

 

 

彼はもう、

 

いつのまにやら、背水の陣。

 

 

彼から学ぶ、「損切りライン、後退させるべからず」の教え

あなたは、この話をただの他人事だと笑う事が出来るでしょうか?

 

「流石に、ここまで耐えねーよ!!」

と思うかもしれませんが、

 

それではお聞きしますが、

あなたは、自分の決めた損切りラインで、確実に損を仕留めることが出来ているでしょうか?

 

この問いに「YES」と自信を持って答えられる人は、それでいいです。

 

しかし、少しでも答えるのにためらってしまう人。

 

そのような人は、遅かれ早かれ、彼のような状態に陥る可能性が大きいです。

 

今はまだ、100通貨、1000通貨、1万通貨だから、躊躇なく損切りが出来きているかもしれない。

 

しかし、これが10万通貨、50万通貨、100万通貨になればどうでしょうか?

 

 

あなたの得意な相場環境で、

狙いのポイントまでしっかりとレートを引き付け、渾身のエントリーをした。

 

しかし、

 

いざエントリーをした途端にスッと静かに逆行され

あっという間に1万円、5万円、10万円と含み損を抱え、

大枠の流れではまだまだあたなの思惑の方向にレートが戻ってくる可能性が十分あるとしたら・・・。

 

このような状況で、あなたは潔く損を切ることが出来るでしょうか?

 

相場では、迷うことは命取りになります。

一瞬の迷いから、取り返しのつかないことに発展する可能性が、大いにあり得ます。

 

仮に、結果としてその時の「損を切る」という判断が間違っていたとしても、
エントリー前に決めておいた自分のシナリオを、一切の迷いなく、淡々と施行する。

 

これが、「相場」という不確実性の渦の中で、

私たちが生き残っていくために取るべき行動なのです。

 

ポジションを持った状態で、事前のシナリオを変更することはとても危険です。

 

特に、 エントリー前に決めた「最終撤退ライン」は、何としてでも死守せねばなりません。

 

一度ポジションを持った状態で、その事前に決めた損切りラインの後退を許せば、
それをキッカケに、その後は際限なく損切りラインを後退させてしまう可能性は跳ね上がります。

 

しかし、この「最悪の行為」の厄介なところは、

これをすることで「助かることがままある」というところです。

 

ただし、

 

「そのポイントで損切らなければ助かっていた。」

 なんて言うのはただの結果論であって、

それは偶然以外の何物でもないのです。

 

 

一度決めた損切りラインは、絶対に後退させないこと。

 

そして、

 

含み損を抱えたポジションはなるべく早く手放すこと。

 

 

含み損が出ているポジションを保有した状態では、

私たち人間は、何一つとして、まともなものは生み出せません。

 

この状態は、必要以上に私たちのエネルギーを消費させ、 相場を見る目を大きく狂わせるのです。

 

損を小さいうちに素早く切ってさえおけば、

今のその損失に耐えている間に、また冷静になって相場を分析することが出来たかもしれない。

 

しかしそれをせず、そのまま損を切らずにポジションを保有し続けることを選んだという事は、

その損失を取り返せないほどの大きなものに成長させてしまうリスクを選んだ、ということになります。。

 

含み損は、生きています。

 

それは、どこまでも大きく成長していく可能性を秘めているのです。

 

これは、確定させてしまった損失などよりも、

遥かにタチが悪く、極めて恐ろしいものなのです。

 

 

私たち人間の中に、一度その含み損を生きながらえさせるキッカケが生まれてしまえば、

同時に私たちは、無意識的に、その「自分の取った行為」を正当化させる理由を作り上げます。

 

自分の願望を叶えるための材料を、必死になって相場から拾い集め、

盲目的にそれにすがって、自分の判断を無理矢理正当化するのです。

 

もはや、こうなると人間は、

意地でも相場をフラットな視点で見ようとしなくなります。

 

何故なら、そうでもしないと「自己矛盾」に至るからです。

 

基本的に人間は、「自己矛盾」を何よりも許せないと考えます。

 

私たち人間と言うのは、

自分で自分を否定することが、何よりも嫌なのです。

 

それ故に、どう見ても助かる見込みのないポジションや、

客観的に見れば保有している価値なんて微塵もないはずのポジションでも、

いつまでもズルズルと生きながらえさせることになってしまうのです。

 

そして、

 

この含み損の出たポジションを抱えた状態の最も悪い所は、

新たに現れた絶好のエントリーポイントで身動きが取れなくなってしまう、ということです。

 

一度損切りラインを後退させたことがキッカケとなり、

いつまでもズルズルと損失を膨らませるばかりか、

そのポジションを持っていなければ問題なく得られたであろう利益まで、

どうにもみすみす取り逃さざるを得ないことになってしまうのです。

 

そう考えるとこれは、

「その時抱えているポジションの含み損以上の”大きな額の損失”を被っている」とも言えます。

 

まさに「百害あって一利なし」とはこの事なのです。

 

そして、

 

さらに怖いのが、

”その抱え続けているポジションの含み損の金額が

一個人の限界を超えてしまうことも十分にありうる”

というところです。

 

この限界点というものは、人それぞれの器量によって変わりますが、

「限界点」というもの自体は、誰にでも必ずあります。

 

そして、

 

限界点を超えた額の損失のポジションを持っている人は、

まともな思考力が完全に失われるのです。

 

 

「来月のクレジットカードの支払いはどうしよう・・・。」

 

「今までコツコツ積み上げてきた苦労は、一体なんだったんだ・・・。」

 

「こんな金額を失ってしまっては、もう家族に合わせる顔がない・・・。」

 

 

顔からは完全に血の気が引き、

その時の相場には関係のないことばかりが、走馬灯のように頭の中を駆け巡ります。

 

もはや、生きた心地なんかしないでしょう。

 

 

こうなってしまった時に、

 

唯一、その人が出来ること、

 

それは、

 

「祈る」

 

もう、その人が出来ることはこれしかないのです。

 

 

さて、

ここでちょっと思い返してみて下さい。

 

 

一体、何が原因でその人はこんな悲惨な状態に陥ってしまったのか?

 

ここまで述べてきたの悪夢の”元凶”は何だったのか?

 

 

それは、

「事前に決めた損切りの水準を後退させた」

ということ

 

つまりこれは、

「損を小さいうちに殺さず、
生きながらえることを許してしまった」

ということです。

 

 

「この行為」が、この惨劇を巻き起こした”元凶”となったのです。

 

 

だからこそ、

事前に決めた損切りの水準は絶対に後退させないこと。

 

どんなにその後順行しそうな気配があっても、

私たちが人間である限りは、「この行為」だけは絶対にしてはいけないのです。

 

私たちトレーダーは、損をこまめに切ることで、

常に相場をフラットな目線で捉えられるように努め、

来る”未来の収益機会”に備えなければなりません。

 

FXは、厳密に言えば「投機」なのです。

そして、「投機」とは、「機会(チャンス)にお金を投じる行為」なのです。

 

 

事前に決めた損切りラインは、絶対に後退させてはいけません。

 

細かく切って確定させた多くの損失よりも、

”たったひとつ”の生きている含み損の方が、遥かに恐ろしいものなのです。

 

 

そもそも、相場を間違えることは、恥でもなんでもないのです。

 

相場というものは、

「あなたが買えば、必ず誰かは売っている」

ということになっています。

 

上がるか?下がるか?単純に考えれば、その確率は五分と五分です。

 

となれば、

「参加者の半数は常に間違っている」

とも言えるのです。

 

問題なのは、

いざ自分が「半数の間違っている側」に入ってしまった時に、

”いかに素早く自分の間違えを素直に認められるかどうか”というところなわけです。

 

 

そして、残りの5分。

 

つまり、 あなたの判断がその時の相場と合致していた時。

 

勝負は、その時にするんです。

 

 

「事前に決めた損切りラインは絶対に後退させない」

 

 

これは、私たちトレーダーが相場で生き残っていく為、

延いては、財産を築いていく為に必ず守らねばならない、

最低限、かつ、最重要の「鉄の掟」なのです。

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